« ようやく | トップページ | Xorg Radeon ドライバ上で VMware を使う »

2016-06-29

FMV Lifebook TH40/D に Windows 10 をクリーンインストール

いろいろと巷を賑わせている Windows 10 へのアップグレードですが、期限もあと一ヶ月ほどになったので、手持ちの古い PC を Windows 10 に上げてみました。

 

対象はコレ FMV Lifebook TH40/D
2011年にカミさんが購入したもの。

 

タブレットとしても使えるコンバーチブルタイプの先駆者的製品 (VAIO Duo よりも一年早い)。だが、いかんせん CPU が Intel Atom でスペックが低い。富士通からも以下のようなメールが来ており、 Windows 10 へのアップグレードも絶望的か?

 

お客様がお持ちの[ FMVT40D ]は、Windows 10へアップグレードすると、
パソコンの機能がご利用いただけなくなったり、動作が不安定になったりする場合があります。
このままアップグレードせずにご利用ください。

 

こんなことにめげてはいけません。どうせスペックが低くて使用頻度も低いし、ダメ元できれいサッパリクリーンインストールしてしまいましょう。

 

Windows 10 on FMV TH40/D

 

※ 本記事の内容は比較的 PC に詳しい人向けであり、あまり詳しくない人が同様にやると痛い目にあう可能性があります。あくまでも自己責任で…

事前に用意するもの

 

いきなりハードルが高いかも。

 

  • Windows 10 インストールディスクイメージ を焼いた DVD あるいは USB メモリ
    インストールディスク作成の方法はネットに情報がたくさん出回っているので、ググってください。
  • (DVD を使う場合は) USB 接続の外付け DVD ドライブ
  • USB 接続の有線 LAN インタフェース

 

有線 LAN が必要なのは、クリーンインストール直後は内蔵 Wi-Fi のドライバが入っていないため。一度 Windows Update をしてしまえば自動的に Wi-Fi ドライバが入るが、その Windows Update をするために Windows 10 に標準で組み込まれているドライバで動作する有線 LAN が必要。私自身は事前に持っていたので (Logitec LAN-GTJU3) 事なきを得た。

 

事前の準備

 

さらに面倒な準備が…

 

  • 中のデータのバックアップをとりましょう(お約束)
    今回はクリーンインストールなので、バックアップソフト等を使うよりも必要なデータを個別に USB メモリ等に退避した方がいい。
    もし、後で Windows 10 インストール前の元の状態に戻したいという気持ちがあるなら、「マイリカバリ」でフルバックアップをとっておく。
  • 「システム修復ディスク」を作っておきましょう(これもお約束)
  • 「リカバリディスクセット」を作っておく
    作り方は取扱説明書の付録に書かれている。
    この中の「ソフトウェアディスク1」の中のソフトを Windows 10 移行後も使う。
  • 機種別サポート情報・ダウンロード サイトで「インテル(R) ディスプレイドライバー」の最新版 (E1013379.exe) をダウンロードしておく
    機種名として「FMVT40D」を選択して検索。
  • Windows 10 用の Fujitsu BIOS Driver を入手しておく
    ネット検索すれば見つかる。くれぐれも怪しいサイトのものを使うのは避け、 fmworld か FTS (support.ts.fujitsu.com) のものにする。このドライバは特に機種を問わない。
  • PC 裏面に貼ってある Windows 7 ライセンスラベルのプロダクトキーをメモしておく

 

自分自身は、システム修復ディスクやリカバリディスクセットを購入直後に作ってあったためそれほど気にならなかったのですが、今後使う可能性の低いものを今から作るのは気が重いでしょうね。

 

ダウンロードしたドライバは、あらかじめ自己解凍ファイルを実行して展開し、別パーティションの D: ドライブか USB メモリに入れておいた方が後で楽。

 

クリーンインストールの実行

 

Windows 10 クリーンインストールの一般的方法についてはネット上に出回っているので、基本的にはそちらを参照してもらうとして、ここではポイントだけ。

 

  • DVD 或いは USB メモリからブートするために電源投入直後から [F12] キーを長押しする
  • プロダクトキーをインストール画面で入れるとかなり長く待たされるので、私は「スキップ」を選択して、インストール後にネットが繋がる状態になってからプロダクトキーを入力する方法を採った
  • インストールする Windows 10 のエディションは「Windows 10 Home 32bit」
  • 「カスタム:Windowsのみをインストールする」を選択
  • インストール先は元 C: ドライブになっていたパーティションを選択して「フォーマット」
    (何もいじっていなければ「ドライブ 0 パーティション 3」のはず)
    ここの選択を誤ると別パーティションのデータが消えるので、慎重に。
    全部消えてもいいや…ならば全パーティションを削除してまっさらにしてもいいですが…。

 

特にトラブルもなくインストールされて Windows 10 が起動するようになるはず。
起動時や長時間操作せずに画面が消えた時に時々無反応になることがあるが、こんな時は慌てず騒がず電源スイッチでサスペンド(or 長押しで強制 OFF)。後述のドライバを入れた後ならば安定するはず。
私自身はインストール中には有線 LAN を接続していなかったが、接続していたらひょっとしたらこの最中にドライバが自動的に入ったかも…。

 

インストール後の処理

 

インストールが終わって Windows 10 が起動したからめでたしめでたし…というわけにはいきません。ここからがこのブログのメインと言っても過言ではありません。

 

この状態ではいくつかのドライバが動作していないため、本来の動作になっていません。この時点デバイスマネージャーを起動すると、「ほかのデバイス」に「不明なデバイス」が3つほど表示されるはずです。これをなんとかしましょう。
※ ここから先はインストールメディアは要らないはず。

 

まずはネットに繋ぐ

 

インストール直後は内蔵 Wi-Fi が使えないため、 USB 接続の有線 LAN アダプタを使ってネットに繋ぐ。私の持っていたアダプタは繋ぐだけで Windows 10 標準のドライバがインストールされて特段何もせずに使えるようになったが、アダプタによってはベンダーの Windows 10 対応ドライバをあらかじめ入手しておいたほうがいいかもしれない。

 

続いてライセンス認証

 

スタートメニューから「設定」→「更新とセキュリティ」→「ライセンス認証」と辿り、「プロダクトキーを変更する」でプロダクトキーを入力する。きちんとネットに接続されていれば、しばらく待てば認証されるはず。

 

Fujitsu BIOS Driver をインストールする

 

あらかじめ用意してあった Fujitsu BIOS Driver をインストール。指定された手順通りインストールすれば OK。

 

ディスプレイドライバをインストールする

 

この PC のディスプレイドライバは Intel のサイト でも Windows 7 までしかありません。 Windows 10 へのアップグレード通知の「PCの互換性レポート」でもディスプレイアダプタに互換性が無いと言われてしまい、通常のやり方ではアップグレードできません。
ダメ元で元の Windows 7 で使っていたドライバを入れてみましたが、特に問題なく動いているようです。富士通のサイトと Intel のサイトで入手できるバージョンは同じですが、私は富士通のサイトにあったドライバを使いました。

 

このドライバは、通常のインストール手順ではなく「ドライバーソフトウェアの更新」を使ってインストールする。

 

  1. あらかじめ用意してあった「インテル(R) ディスプレイドライバー」を適当なフォルダに展開する
  2. スタートボタンを右クリックしてメニュに出てくるデバイスマネージャーを起動
  3. 「ディスプレイ アダプター」をクリックすると「Microsoft 基本ディスプレイ アダプター」と表示されるはず
  4. 「Microsoft 基本ディスプレイ アダプター」を右クリックして「ドライバーソフトウェアの更新」を選択
  5. 「コンピューターを参照してドライバーソフトウェアを検索します」を選択
  6. 「インテル(R) ディスプレイドライバー」を展開したフォルダ(「GMA600_3077」というフォルダ)を指定し、「サブフォルダーも検索する」にチェックを入れて次へ
  7. あとは指示通り進めばインストールされるはず
  8. デバイスマネージャーのディスプレイアダプターが「Intel(R) Graphics Media Accelerator 600」となれば OK

 

このへんで一度再起動しておきましょう。

 

Windows Update を実行

 

スタートメニューから「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows Update」と辿り Windows Update を実行。最初のアップデートなので、かなり時間はかかる。

 

Windows Update を行い再起動も済むと、インストール直後には「不明なデバイス」となっていたデバイスが組み込まれているはず。この「不明なデバイス」の正体は次の3つ。

 

  • Atheros AR9271 (Wi-Fi)
    このドライバはベンダーサイトでも Windows 7 までのものしか公開されていないためここまで Wi-Fi 接続できなかったが、 Windows Update 後は問題なく使えるようになる。
  • Fujitsu FUJ02B1
  • Fujitsu FUJ02E3

 

もし、まだデバイスマネージャーで不明なデバイスが表示されるようならば、右クリックメニューの「ドライバーソフトウェアの更新」で「ドライバー ソフトウェアの最新版を自動検索します」を実行すればインストールされるはず。

 

とりあえず使ってみる

 

ここまでくれば、一通り使える状態になっているはず。
ちょっと心配だったこの機種特有のポインティングデバイスも問題なく使える。インストール直後はブランク画面で固まることもあったが、一連の作業が終わった後は安定している。
元々動作は Windows 7 でもモッサリしていたが、気のせいか Windows 10 の方がキビキビ動く気がする。

 

「ソフトウェアディスク1」に入っている「Auto Rotation Utility」を入れると表示も自動回転する。

 

Auto Rotation

 

しばらくはこれで使ってみようと思う。

 

 

 

 

« ようやく | トップページ | Xorg Radeon ドライバ上で VMware を使う »

Windows」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: FMV Lifebook TH40/D に Windows 10 をクリーンインストール:

« ようやく | トップページ | Xorg Radeon ドライバ上で VMware を使う »

2024年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ