PC ケースを変えてみたが…
昔はタワー型のケースで PC を組むこともあったが、今はもうパーツに凝ることもなく、省スペースの方がありがたい。
…ということで、今まで In-Win CE685 というスリム型のケースを使っていた。
これはこれで使いやすいのだが、スリム型ゆえの難点もある。
- ギリギリのサイズ設計をしているため、マザーボードによっては SATA ケーブルの引き回しが厳しい
- エルミタージュ秋葉原のレビュー にある3.5インチシャドウベイの写真を見てもらうとわかるように、プラスチックのカバーとマザーボード取り付けネジとの間隔がほとんどない
- この方向に SATA コネクタが L 字型で配置されているマザーボードは多く、その場合にはプラスチックカバーと SATA ケーブルが干渉してしまう
- エアフローがあまり良くなく、特に Disk の冷却に不安がある
これまではこのケースで工夫をしながら使っていた。
- 3.5" HDD ベイには HDD を載せずに HDD クーラー を設置
- 5インチベイ用マルチマウンタ を使ってそちらにスリム型光学ドライブと 3.5" HDD を搭載
- 背面にも(気休めで)小さなファンを設置
ただ、これから Zen3 の Ryzen に変えたり…ということを想定すると 過去に HDD トラブル があったこともあり継続して使いづらい。
他にエアフローのいいスリム型ケースはないかと探して見つけたのが DIRAC BLACK LINE
通販で購入して入れ替え In-Win CE685 の課題は解決したものの、このケースもツッコミどころが多いものであった。
光学ドライブスロット
このケースで一番のツッコミどころ。
ネット上のレビュー・コメントとして光学ドライブの奥行きが 170mm 以下でないと電源と干渉することが書かれており、一般に出回っているパイオニアの光学ドライブ (奥行き 180mm 程度) 等では問題がある。私はスリム型の光学ドライブを使っていたので奥行きは短く問題ないと思っていた。
ところが、このケースのフロントパネルは開口部が狭くなっており、厚型の光学ドライブのトレーに相当するサイズ分の口しかない。
私の使っているスリム型の光学ドライブのマウンタの構造上、 5インチベゼルの上端ギリギリにトレーがあるため開口部とぶつかってしまう [1] 。
仕方がないので、開口部の上側を 1mm 近く削って拡げなんとか対処したが、奥に引っ込んだ光学ドライブはデザイン的にもイマイチだ。
ネット上にも光学ドライブを搭載した状態の写真は少なく、事前に このような写真 を見ていれば購入をためらったかもしれない。 こんな凝ったことをせずにパネルの開口部を5インチベゼルサイズまで大きくし、もっと前面側に光学ドライブを搭載するようにすれば奥行きの問題も発生しないのに…と残念感が大きい。
USB 3.0 コネクタ
USB 3.0 のコネクタが L 字型 (ツクモは 横向刺し型 と呼んでいる) のため、マザーボードによっては隣と干渉する。
私の使っているマザーボードでは隣に USB 2.0 ヘッダがあり、ここにケーブルを挿すと USB 3.0 ケーブルは挿せなくなってしまう。 このケースはフロントパネルに USB 2.0 コネクタと SD カードスロットがあり、 USB 2.0 のケーブルも2つあるが、どちらかを諦めざるをえない。 結局 SD カードスロットの方を諦めた。
そもそも USB 3.0 のケーブルには USB 3.0 × 2 の信号線があるはずであり、フロントパネルの USB コネクタが USB 2.0 × 2 + USB 3.0 × 1 なのを USB 2.0 × 1 + USB 3.0 × 2 にして、一本の USB 2.0 ケーブルで USB 2.0 コネクタと SD カードをカバーしていれば良かったのではないかという気もする。
HDD の SATA コネクタ
このケースはドライブベイが 跳ね上げ式 になっており、組み立ては非常にやりやすい。
しかしながら、 HDD ベイは筐体ギリギリに位置しており、 HDD の SATA ケーブルは L 字コネクタでないと収まらない。
私はたまたま L 字型コネクタの SATA ケーブルを持っていたので問題なかったが、ストレート型の SATA ケーブルしか持っていなかったら困ったかもしれない。
以上ツッコミはいれたものの、組み立ては圧倒的に In-Win CE685 よりもやりやすく、特に電源ケーブルの引き回しに無理がない点が良い。 総合的には満足しており、もう少し工夫すればベストセラーになってもおかしくない、ある意味惜しいケースである。
[1]: 厚型の光学ドライブは トレーの周りに 1mm 程度の枠 があるため干渉しない
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